二つの目的
予防的治療は2種類に分けることができます。
一つは花粉症であることがわかっている人に対して、花粉の飛散が始まる2〜4週間前から予防薬を内服する方法です。
もう一つは、将来アレルギー疾患になる可能性が高い人に対して、アレルギー疾患を予防する目的で薬を内服するという方法です。
症状を軽症する予防的治療
抗アレルギー薬を予防的に内服することで、本格的に花粉が飛散しても症状が軽くてすむとして予防的治療が行われています。
内服開始から2週間以上経たなければ、効果が出始めません。ですから、花粉が飛ぶ2〜4週間前から抗アレルギー薬を内服する必要があるのです。
この方法で効果が表れている患者もたくさんいます。
しかし、花粉の飛散量が多いと前もって治療をしていたとしても症状が強くなってしまうこともあります。つまり、完全な予防策とまではいかないと考えられています。
スギ花粉とヒノキ花粉では別々のアレルゲンとなる構造を持っています。しかしながら、部分的に共通な構造もあるのです。
症状が強いスギ花粉症とヒノキ花粉症のある人が、症状が軽くなったからといって自己判断で薬の服用を止めてしまうのは禁物です。
スギ花粉が終わってから2〜3週間後にヒノキ花粉が飛散し始めます。この際、花粉症の症状が酷くなってしまったという人も少なからずいます。
過敏性が高い患者には特に効果的だと言われています。
実際、予防的治療が役に立つことが証明されていますから、気になる人は相談してみて下さい。
アレルギー疾患発症の予防的治療
小児や乳児期にアトピー性皮膚炎がありなおかつ、両親や祖父母が他のアレルギー疾患である場合、将来アトピー性皮膚炎以外のアレルギー疾患を発症する可能性が高くなります。
そんな小児に対して、予防的治療を行う試みがいくつかあります。
気管支喘息の予防に対してはケトチフェンがいくらか効果があると報告されています。
また、アトピー性皮膚炎があって花粉やダニにも特異的IgE抗体を持っており、家族にも気管支喘息や花粉症がある小児に対してセルチジンを投与すると気管支喘息の発症をある程度は予防できるといった報告もあります。
しかしながら、このような現象が起こる仕組みは明らかではありません。また、どの程度予防できるのかも正確にはわからないのです。
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